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演技と私の関係(コラム)
演技をするようになって、必ずといっていいほど聞かれる事がある。

「なぜ声優になろうと思ったんですか?」

最初にこれを聞かれたのはわたしの両親からだった。
声優になりたいことを伝えた時、父は眉間を押さえながら、母は涙を浮かべてわたしにこの質問をした。
その後は演技を教えて頂いた先生。役者仲間。雑誌等の取材。
わたしは最初「なぜ、この質問をするんだろう?」「この質問の答えでわたしの何が分かるんだろう??」と正直思っていた。

とあるオーディションでも同様の質問をされた。
わたし以外の人達は「○○のアニメを見て感動したから。」とか「声の仕事で人に感動を与えたいから。」と自分の考えを流暢に答えるなかで、
わたしはお決まりの「演技が好きだから、声優になりたいと思いました。」と答えていた。
その答えを聞くと、審査員の人達は分かったような、分からないような、腑に落ちない様子で、そのうちの一人が「がんばって下さい。」と言った。

いつも、なんでみんなはこの質問をするんだろう? と不思議に思いながらも、この質問に対する本当の自分の答えは何だろう?? と考えていた。
いつも「好き」「演じたい」という感情だけが先行してしまって、この感情を裏付ける「自分」を見失っていたから。
だけど最近、少しづつだが確実に、この答えの輪郭が見えてきたように思える。
わたしは「演技」を通して、「自分探しの旅」をしているのだと。
演技をしていて、最近わたしはこう思う。それは、どの役、どの台詞、どの年齢や性別の役柄であれ。演技をしようとしたら、その役や、その状況に近い自分の記憶を探し出し、それを表現しなくてはいけないということ。
その時に思った、本当の・・・素の自分の感情を見つけることだと。
飾らない、素の自分を人前に出すということは、それを受け入れてもらえなかった時、きっとすごく傷ついて落ち込むだろう。でも、素の自分が感じた事を表現していかなくては、その演技は結局のところ「作り物」になってしまうと思うから・・・。

わたしは、「演技者」であり続けたい。

だから、きっとこれからも「演技」を通して「本当の自分」を表現していこうとするだろう。
そして、きっといつかは。その素のわたしの演技にみんなが共感・感動してもらえるものだと信じている。

まだまだ、わたし自身「本当の自分」がなんなのか分からない。
今まで生きてきて、たくさんの出会いと別れの中で、自分が傷つかないように「誰でもない、もう一人の自分」を作ってしまったから。
だけど、わたしはあきらめたくはない。「本当の自分」を探し出して「よくやったね」と褒めてあげたいから。
今までわたしを支えてきてくれたみんなに・・・。そしてこれから出会うであろう、みんなに「これが新堂真弓です」って紹介したいから。
そのために、わたしはこれからも演技を続けていこうと思う。

「なぜ声優になろうと思ったんですか?」

今なら、答えられる。
「わたしは、『本当の自分』をみんなに見て欲しいから。だから声優になろうと思いました。」

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Category(コラム雑記)  
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